八ツ淵の滝
(滋賀県高島市)
(2010年3月22日)
日本の滝百選の1つである八ツ淵の滝です。
鴨川源流にかかる8つの滝の総称です。
ガリバー青少年旅行村から遊歩道を歩いていくとそれぞれ辿り着けますが、初心者コースと渓谷コースに分かれています。
旅行村の閉鎖期間、残雪と雪解けの大水量の中で私が選択したのは渓谷コースでした・・・。
個人的には非常に楽しかったのですが、この季節は危険でありコース選択は間違いであったことは確かでしょう。
マネはしないでください・・・人が多い時期に誰かと行くべきです。
融雪期に単独での八ツ淵制覇・・・戒めも込めて。
旅行村の登山者専用駐車場に車を置いて遊歩道へと入っていきます。
やがてこの看板・・・ここが初心者コースと渓谷コースの分岐です。
私は渓谷コースを選び右下への下りを行きました。
(魚止の淵)
岩場をテープを頼りに進んでいくと第一の滝である魚止の淵です。
まさしく魚も遡れない痛快な瀑布と心地よい轟音が元気をくれます。
想像以上の瀑布にあと7つの滝への期待に胸が高まりました。
残雪と凍った岩場を歩くこと5分程で第2の滝です。
(障子ヶ淵)
圧倒的な水量と轟音で出迎えてくれた障子ヶ淵です。
舞い上がる飛沫があまりに爽快・・・ここで小休止してコーヒー飲みながらの滝観賞を楽しみました。
次に進むには滝下の岩場を鎖を頼りに渡って対岸のステップと鎖場に行くのですが、水量が多く岩場は半ば水の中・・・。
慎重に進み対岸に渡ることに成功・・・半分凍った岩場をステップ、鎖、梯子で上がっていきます。
障子ヶ淵の瀑布は間近で観ると圧倒的な迫力でした。
この滝壺は飲み込まれたらまず助からないでしょう・・・自然の激しさに畏怖の念。
そして進むべき道を見上げて・・・もう戻れないと気合を入れて急傾斜の登りの鎖場へ・・・。
(この写真は上がりの途中で撮りました)
(唐戸の淵)
急傾斜の鎖場の途中・・・唐戸の淵の下部だと思います・・・。
ひたすら上がり続けてトラロープが張ってある初心者コースに合流しました、ひとまず冒険コースは終わりです。
不謹慎かもしれませんが・・・楽しかったというのが感想ですね。
(大擂鉢)
60坪ともいわれる大きな釜を持つ大擂鉢です。
旅行村から初心者コースの終点でもあります・・・軽装でいけるのはこのすぐ上の小擂鉢まででしょう。
私の嗜好の形状がたまりませんでした。
(小擂鉢)
大擂鉢のすぐ上にある小擂鉢です。
これまた私好みの瀑布であり滝壺でした。
(小擂鉢と大擂鉢)
この写真は帰路に撮ったものです・・・気温の上昇で雪融けにより水量が増していました。
ここから先はテープと鎖を頼りに進んで行きます。
歩くこと10分程で第6の滝です。
(屏風ヶ淵)
美しい段瀑の屏風ヶ淵です。
その奥には八ツ淵の主瀑である貴船ヶ淵が見えます。
屏風ヶ淵の滝壺は深淵という言葉がふさわしく崖上からの観賞という高度感もあり感動的でした。
屏風ヶ淵からさりげなく危険度の高い鎖場を通過すると第7の滝です。
(貴船ヶ淵)
芸術的な瀑布と周囲の断崖が絶景な貴船ヶ淵です。
落差は30Mはあるでしょうか・・・圧倒的存在感はこれまで観てきた八ツ淵の6滝を・・・障子ヶ淵でさえ前菜に思えてしまいました。
ここでまた小休止してしばらく貴船ヶ淵との語らいを楽しみました。
ふと崖下を見下ろすと鎖・・・対岸には梯子とステップ・・・。
仕方なしと鎖で滝壺前まで下降すればまた素晴らしい景観に貴船ヶ淵と再び語らいました。
そして最後の第8の滝を目指すために出発。
梯子・ステップ・鎖を使った岩登りを心底楽しみました。
更には貴船ヶ淵の瀑布を様々な角度から観賞することができました。
しかし貴船ヶ淵の上には遭難碑が・・・
まるで夢から醒めたかのように我に返る瞬間・・・手を合わせてご冥福をお祈りしました。
(七遍返し淵)
貴船ヶ淵から歩くこと10分程で第8の滝である七遍返し淵です。
残雪にひときわ映える瀑布を眺めて達成感に浸りつつ・・・危険なことをしたという家族への罪悪感に苛まされつつ・・・
懲りずに再訪を誓いつつ帰路につきました。
安全を考えて大擂鉢への連絡道を選択、
靴はスパイク長靴・・・この連絡道は落ち葉や脆い傾斜の部分も多くスパイクに落ち葉がからまって歩きにくいことこの上なしで更に遠回り・・・
しかしワサビ谷に出ると素晴らしい渓流と小滝群に癒されました。
やがて大擂鉢に到着、そして旅行村へと戻ることができたのでした・・・。
アクセスは高島市内からガリバー青少年旅行村に向かいます。
まず国道161号線から旅行村の看板に沿って滋賀県道296号畑勝野線に入ります。
あとは旅行村の看板に沿って分岐を進んでいくと登山者専用駐車場です。
有料との話でしたが、誰もいないしお金を入れる箱もありませんでした・・・次回の訪問時に払いたいものですね。
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